介護とは「介護関係」である。介護関係の喪失は、介護の喪失以上に老人の主体性を崩壊させるであろう。ビデオ『関係障害論』は、主体が主体と向きあう関係づくりのための確かな指針となろう。
1.関係障害とはなにか〈上〉
嫉妬妄想はどうやって解消したか。関係で生じた問題は関係で治癒しよう。薬に頼る前に生活でできることを。
2.関係障害とはなにか〈下〉
尿意と皮膚感覚はどうやって回復したか。関係で生じた身体の問題は関係で治癒しよう。オムツを当てる前に生活の場でできることを。
3.関係づくりは私自身から始まる
“問題”の解消は偶然ではなかった。ケース会議の持っている不思議な力とは。まず、私自身の関わりを変えていこう。
4.老いの見方、感じ方を点検する
問題点を見つける方法では、治療方針は出てもケアプランは立てられない。(−)を(+)に変える画期的アプローチ。
5.関係的世界の捉え方
目に見える個体だけを見るのではなく、目に見えない関係のなかの個体を見るための人間観の転換と「自分自身との関係」を含む3つの軸の提案。
6.関係障害の評価とアプローチ
障害によって関係的世界はどう変化するかを検討し、関係づくりの介護を始めるための基本理論。
7.痴呆性老人の介護〈上〉
痴呆性老人の内的世界を洞察し、「自分自身との関係」を回復するための具体的ケースを通したライブ感あふれる講義。
8.痴呆性老人の介護〈下〉
「私たちの想像力の及ばないところを“異常”というのではないか」と語る。三好春樹による、まさに異色の異食論。関係障害としての痴呆へのアプローチがここに!
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